大分県の県木は豊後梅、県鳥はメジロ。そして県乗り物はホバーである。大分は日本で唯一、ホバークラフトの定期航路が存在する県なのだ。
騒音や燃費など、ホバークラフトにはいろいろ弱点があるが、大分県民はこの乗り物を便利に使っている。
特に大分市内には、四人乗りのホバータクシーを運用している会社が二軒もある。大分ホバーと豊後ホバーである。大分駅前の乗り場には、南国らしくカラフルな小型エアクッション艇がいつも待機しており、列をなす乗客を収容しては、次々に滑り出して行く。
ホバータクシーの特長はもちろん水陸両用だということである。離島の多い大分県では、とても重要なことだ。客が行き先の島を告げると、運転手はただちに道 路を離れ、最寄りの海岸から海に乗り入れる。海上の巡航速度は時速一〇〇kmを超える。豊後水道は多くの漁船や客船で賑わっているが、ホバータクシーは障 害物の間を鳥のようにすりぬけながら、一路島々へと急ぐのだ。
しかし問題が無いでもない。運転手たちは海の男なのだ。当然気が荒い。だから、特に地上の道を走っているときなど、ライバル社のホバーが必要以上にゆっく り走っている(と思える)と、「じゃまでごわす」とか怒鳴りながら、もうガンガンぶつけてしまう。だが、安心してほしい。エアクッションのスカートが、衝 突の打撃をかなり吸収してくれるのだ。ホバータクシーは安全な乗り物なのである。
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